漢語角活動レポート

2008.11.30 第68回

大家好!第68回星期漢語角の報告書は先週に引き続き私古澤がお届け致します。

 今日は本当に寒い一日でした。家を出るときにコートは必須として、いつもより更に一枚多く着込み、準備万端で公園へと自転車を走らせました。公園に到着すると、参加者が作る人の輪がやや大きめなのに気付きました。特に大きなイベントがなく、自由交流が中心となる回は人数が少なくなりがちなのですが、寒空の元、漢語角を実施しているこの一角が「熱い」です。

 いつものように中国語+日本語での自己紹介が終了した後、本日の司会者、新保さんは初参加の方の中から漢語角を取材しに来られた琴 基徹(Kum Gi Choi)さんに白羽の矢を立て、今週の話題を提供して頂くことにしました。琴さんは在日韓国人で、現在、東京文京区白山にある朝鮮新報社にて「月刊イオ」の編集長をされており、在日韓国人の現状を中心に前述の雑誌の創刊理由などについて興味深いお話をして頂きました。


「月刊イオ」編集長 琴 基徹殿
 在日韓国人の方が1、2世の時代、自分達の子供へ祖国の言葉、文化を受け継ぐため日本全国に80校ほどの朝鮮人学校が設立されたそうで、今では在日韓国人の方も3,4世の方が社会で活躍する時代となり、今年、在日韓国人は60 万人を越えたそうです。先日、段さんのブログにも 中国人と日本人の結婚事情 についての記事が掲載されてましたが、在日韓国人の方が日本人と結婚することも当然多く、日本で生まれ育った子供の生活上の様々な不自由を解消するため日本国籍を取得することも少なくないようで、今では日本国籍を取得する韓国人は毎年1万人もいるとのこと、この数字にはちょっとびっくりです。

 そんな中で、日本で生まれ、日本で育ち、日本語しか話すことができない在日韓国人は自分が「韓国人である」というアイデンティティを持つことが出来ない人も少なくないそうです。「月刊イオ」のHPを拝見しますと、雑誌名の由来ですが、「イオ」とは「○│○┤」の朝鮮語読みで「継ぐ」という意味をもっているとのことで、1、2世同胞の祖国、民族を想う心を受け継ぐとともに、在日コリアン同胞社会をネットワークしたいという気持ちを込めて創刊した、とあります。

 この「在日外国人のアイデンティティ」という話題については在日韓国人の方のみならず、日本で長期間生活されている、もしくはお子さんが日本での生活しか知らない中国の方も事情は同じであり、琴さんへの質問タイムという枠を超えて、熱い意見交換が交されました。この話題により、みなさん最初のやや遠慮がちな自己紹介とはうって代わり、そのまま複数のグループに別れ、時間の過ぎるのも忘れての自由交流となりました。

 私も常連参加者の劉姐と初めていろいろお話をして、「以前日本人に中国語を教えていた経験があるから分からないことがあったら何でも聞いて。」と、うれしいお言葉を頂きました。劉姐はハルビン出身なのもあってか、非常に発音がきれいで、聴力が不足している私にとってはとても素敵な中文老師です。

 後半は日も落ちてますます寒くなり、薄着で来角してしまったやや準備不足な(笑)常連参加者の丁さんが「喫茶店に行こうよ!」と必死に訴えますが、皆さんおしゃべりに夢中で聞く耳なし状態(笑)。確かに寒かったですけどね。冬季期間中の漢語角実施については現在、段さん、中村さんにて検討して頂き、12月~2月末迄の漢語角は、原則的に喫茶「Yellow」で行うことで交渉済みです。(お茶代は個人負担となります。)場所は、いつもの公園の時計下から、左前方に見える三叉路にある喫茶店です。

 5時少し前、あたりは既に真っ暗。ここで司会者新保さんの終了宣言で本日の漢語角は散会となりました。来週は暖かいお店の中で珈琲を飲みながらゆっくりお話したいですね、丁さん(笑)。那下次見!

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